結論:災害時に信じるべきは政府・自治体のサイト、放送、ファクトチェック団体の情報です。能登半島地震では救助投稿1,091件中104件がデマと推定されました。

災害時のSNSにはどれくらい偽情報が混ざるのですか?

総務省の「令和6年版 情報通信白書」は、能登半島地震のX(旧Twitter)で「人工地震」を含む投稿が約10万件、「救助要請」の投稿が約21,000件あったとしています。情報通信研究機構(NICT)の分析では「発災後24時間の間に投稿された救助を求める報告の数(総報告数16,739のうち1,091)が、2016年の熊本地震の際の報告数(総報告数19,095のうち573)と比較して倍増した。この1,091件のうち254件の投稿で矛盾報告が検出され、デマと推定できたのは104件あった」とされ、熊本地震では1件でした。

なぜ偽の救助要請が増えたのですか?

白書が引く東京大学の澁谷准教授の指摘では、「閲覧数稼ぎを目的としたと考えられる救助要請に関する複製投稿や金銭搾取を目的としたと考えられる虚偽の救助要請や振込依頼」が見られ、「複製投稿については、そのユーザーのうち9割が日本語使用者以外と推定される」とされています。善意の拡散が増えるほど、消防の確認負担が増え、本当の救助要請が埋もれます。

信頼できる情報はどこで得られますか?

白書は「正確な情報を入手する上では、政府・自治体のホームページ、取材と編集に裏打ちされた情報発信を行う放送などのほか、ファクトチェック団体による情報も情報源として有用」としています。手順は①公式アカウントを平時にフォロー ②救助要請や寄付募集は拡散せず投稿日時と発信者を確認 ③迷ったら119番・自治体窓口へ。なお防災庁は設置法(令和8年7月17日公布)に基づく準備段階です。

自治体・企業の担当者は何を準備しておくべきですか?

「災害時はこの公式アカウントとこのページを見る」と平時に一枚で示すことが、偽情報への確実な備えです。避難所では掲示板に公式情報の出典を書きます。Ten All Ten Pillar株式会社(奈良県天理市)は、避難所の世帯区画をつくるプライバシーテント「シェルパー」と簡易ベッド「シェルベッド」を自治体向けに提供しています(防災事業ページ)。

よくある質問

Q. 救助要請の投稿を見つけたら拡散すべきですか?

A. 白書は複製投稿や虚偽の救助要請を指摘しています。拡散より119番や自治体窓口へ伝える方が有効です。

Q. 何を信頼できる情報源とすればよいですか?

A. 白書は政府・自治体のホームページ、取材と編集に裏打ちされた放送、ファクトチェック団体の情報を挙げています。

Q. 防災庁はもう情報発信を始めていますか?

A. 防災庁設置法は令和8年7月17日公布・準備段階です。災害時の情報発信は内閣府・総務省・自治体が担っています。

まとめ

災害時のSNSは、救助要請の1割がデマと推定された現実があります。公式の情報源を平時に決め、拡散より確認を。出典:総務省令和6年版 情報通信白書 コラム「災害時における偽・誤情報への対応」/内閣官房防災庁設置準備