結論:マイクログリッドは、平常時は電力系統とつながり、大規模停電時は他系統と切り離して自立運用する仕組みです。企業拠点では自立電源と要員の環境を組み合わせます。
マイクログリッドとは何ですか?
資源エネルギー庁の資料(令和5年10月)は、地域独立系統(マイクログリッド)を「地域内の電気や熱の地産地消を促進し、地域の効率的なエネルギー利用を可能とするとともに、レジリエンス強化・地域活性化にも貢献」する仕組みと説明しています。運用は「平常時は各設備を有効活用しつつ、マイクログリッドエリア内の潮流を把握」し、「災害時による大規模停電時は、他系統と切り離して独立系統化、自立運用」する二段構えです。
実際にどんな事例がありますか?
同資料は構築事例として群馬県多野郡上野村を挙げ、「大規模停電時に系統の配電線および太陽光発電及び蓄電池等を活用し地域防災施設等への自立的な電力供給」を行う仕組みと説明しています。実証事業では京セラ(神奈川県小田原市・系統の末端切り離しモデル)やネクステムズ(沖縄県宮古島市来間島・離島の独立モデル)などが完了しています。地域単位の取り組みが先行し、企業単独では電力会社との協議と投資規模が課題です。
企業の重要拠点ではどう考えればいいですか?
手順は3つです。①停電時に止めてはいけない負荷(サーバー・冷凍設備・通信・安全装置)を洗い出し、必要な電力量と時間を数字にする ②太陽光と蓄電池、非常用発電機の組み合わせで「何日もつか」を計算し、燃料や日照の前提を明記する ③年1回、実際に系統から切り離す訓練を行い、切替の手順と復帰の手順を確認する。
企業の防災担当者は電源以外に何を準備すべきですか?
広域停電では交通も止まり、要員が数日間拠点に留まる前提で、食料・水とともに寝具を備蓄計画に入れてください。Ten All Ten Pillar株式会社のシェルベッド SBOT80は幅80cmのワイドタイプで、バンドを外して開くだけの約10秒で組み立てられ、耐荷重300kg(7日間)、1台約6.9kg、収納時約110×25×16cmです。
よくある質問
Q. マイクログリッドは大企業だけのものですか?
A. 資源エネルギー庁の資料が示す事例は自治体や地域単位が中心です。企業単独では、まず非常用電源で守る負荷を絞り、地域の取り組みに参加する方法もあります。
Q. 太陽光と蓄電池だけで何日もちますか?
A. 守る負荷の電力量、蓄電池容量、日照条件で変わります。資料に日数の基準はなく、自社の数字で計算し訓練で確かめます。
Q. 平常時にも役立ちますか?
A. 資料は、平常時は「各設備を有効活用しつつ、マイクログリッドエリア内の潮流を把握」するとしており、地産地消と効率的なエネルギー利用にも貢献するとしています。
まとめ
自立型の電力網は「平常時は接続・非常時は切り離し」の仕組みと、切替を人が確実に行う訓練で成り立ちます。電源と要員の環境を同じ計画で備えましょう。出典:資源エネルギー庁地域独立系統(マイクログリッド)事業及び地域共生再エネ顕彰について(令和5年10月・PDF)