結論:内閣府の指針は「むやみに移動を開始しない」を原則とし、企業に施設内待機の計画・3日分の備蓄(水9L・主食9食・毛布1枚/人)・年1回の訓練を求めます。

なぜ従業員を帰さない方がよいのですか?

内閣府の「災害発生時における大規模な帰宅困難者等の発生への対策に関するガイドライン」(令和8年1月)は、緊急車両の通行を確保するため、「『むやみに移動を開始しない』という一斉帰宅抑制の基本原則を徹底することが不可欠」としています。企業には「従業員等の施設内待機やそのための備蓄の推進」を求めています。計画がなければ従業員は危険な帰宅か準備のない社内泊を迫られます。

何をどれだけ備蓄すればよいですか?

ガイドラインは「備蓄量の目安は3日分とするが、3日分以上の備蓄についても検討する」とし、来客等のため「10%程度の量を余分に備蓄する」ことも挙げます。3日分の目安は「水については、1人当たり1日3リットル、計9リットル」「主食については、1人当たり1日3食、計9食」「毛布については、1人当たり1枚」。その他に「簡易トイレ、衛生用品」「敷物」「携帯ラジオ、懐中電灯、乾電池」「救急医療薬品類」が例示されています。

運営ルールはどう決めればよいですか?

ガイドラインは計画策定と周知、施設の安全確保、安否確認手段、帰宅ルール、「年1回以上の実動訓練や図上訓練等による定期的な手順の確認と改善」を求めています。実務では①待機と解除を決める人 ②食料の配分順 ③就寝場所の男女分けと更衣・授乳の場所 ④トイレとごみの管理 の4点を紙1枚にし、訓練で一晩の流れを回して直します。

企業の防災担当者は就寝スペースに何を備えるべきですか?

会議室の床で3日過ごすなら、床から離れて休める寝具が体調の悪化を防ぎます。Ten All Ten Pillar株式会社のシェルベッド SBOT70はバンドを外して開くだけの約10秒で組み立てられ、耐荷重300kg(7日間)、1台約6.3kg、収納時約105×24×17cmです。要配慮者の分から段階的に備え、更衣・授乳の区画と組み合わせれば、3日分を「過ごせる3日分」にできます。

よくある質問

Q. 備蓄は正社員の分だけでよいですか?

A. 雇用形態を問わず事業所内で勤務する全従業員が対象で、来客等のため10%程度の余分も例示されています。

Q. いつ帰宅させてよいですか?

A. ガイドラインは、帰宅可能でも直ちに開始せず、運転再開や混雑状況、トイレが使える中継地点を確認し、時機を見極めて分散帰宅するよう求めています。

Q. 訓練は何をすればよいですか?

A. 年1回以上の実動訓練や図上訓練で手順を確認・改善します。備蓄の配布と就寝スペースの設営を実際に行うのが効果的です。

まとめ

社内で3日過ごす計画は、国の目安と年1回の訓練が土台です。就寝・衛生のルールと寝具を足し、従業員を安全に留められる会社にしましょう。出典:内閣府(防災担当)災害発生時における大規模な帰宅困難者等の発生への対策に関するガイドライン(令和8年1月・PDF)/帰宅困難者等対策(内閣府防災情報のページ)