結論:まず危険箇所を当事者から聞き、照明を増やし、巡回を回す。道具はその後です。

国の指針は避難所の防犯をどう捉えているのですか?

内閣府(防災担当)の「避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」(令和6年12月改定)は、防犯対策として「避難所の環境について、犯罪を誘発・助長する面もあることから、特に被害に遭いやすい子供、高齢者、女性からも危険箇所・必要な対応についても意見を聞き、照明の増設など環境改善を行うこと」と示しています。場所そのものが危険をつくりうる、という前提に立っています。

具体的には何から手をつけますか?

同指針は続けて「警察とも連携し、巡回や被害者への相談窓口情報の提供を行うとともに、被災者・支援者全体に対して、いかなる犯罪・暴力も見逃さない旨を周知徹底すること」としています。さらに「避難所の治安・防犯等の観点から、必要に応じ、警備員等の雇用も検討すること」「女性用トイレや女性用更衣室等は女性が巡回することが望ましいこと」とも明記されています。誰が、どこを、どの頻度で回るかを最初に決める話です。

放火などへの備えも要りますか?

指針は防火と防犯を同じ節に置いています。防火対策として「防火担当責任者の指定、石油ストーブ等からの出火防止、ゴミ集積場等に放火されないための定期的な巡回警備等の防火対策を図ること」とされています。ごみ置き場は見落とされやすい場所です。巡回の経路にあらかじめ入れておいてください。

自治体・企業の担当者は何を準備しておくべきですか?

危険箇所を減らすには、見通しと区画の両立が要ります。Ten All Ten Pillar株式会社(奈良県天理市)のポップアップ式プライバシーテント「シェルパー 2-18Z4」は、工具不要で約1分で設置でき、重さ約7kg、展開時 約200×200cm・高さ約200cm、中の間仕切りは取り外し可能で、開口部に段差のないバリアフリー構造です(防災事業ページ)。

よくある質問

Q. 相談窓口を置くとき、気をつけることはありますか?

A. 同指針は「高齢者や障害者等の女性が安心して相談できるようにするため、窓口には女性を配置することが適切であること」としています。窓口の有無だけでなく、誰が座るかまでが対策に含まれます。

Q. 危険箇所は誰が決めるのですか?

A. 運営側だけで決めるものとはされていません。指針は「特に被害に遭いやすい子供、高齢者、女性からも危険箇所・必要な対応についても意見を聞き」と明記しています。開設直後に聞き取る場を設けてください。

まとめ

防犯は買い物から始まりません。意見を聞く場、照明、巡回の割り当て——この三つを開設初日に決めてください。出典:内閣府(防災担当)避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針(令和6年12月改定・PDF)