結論:全国一律の義務基準はまだなく、内閣府の取組指針が市町村に備蓄・開設時設置・1人3.5㎡等を求めています。防災庁設置法は令和8年7月に公布されました。
避難所の環境は国の基準で決まっているのですか?
災害対策基本法第86条の6が市町村に避難所の生活環境の整備を求め、内閣府(防災担当)の「避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」(令和6年12月改定)がその取組の「参考となるよう」具体策を示す形です。指針は簡易ベッド・間仕切り用パーティション・冷暖房機器の整備や、男女別の更衣室・授乳室等によるプライバシーの確保を挙げていますが、設備水準を全国一律に義務づける法定の最低基準という形ではありません。
防災庁とは何で、どこまで進んでいますか?
内閣官房の防災庁設置準備ページは、防災庁の目的を「人命・人権最優先の『防災立国』の実現をすべく、平時から復旧・復興までの一貫した司令塔機能を担う防災庁の設置」と説明しています。防災庁設置法(令和8年法律第61号)は令和8年7月17日に公布され、2026年9月時点では設置に向けた準備が進められている段階です。
指針は避難所に何を求めているのですか?
指針は、パーティションや段ボールベッド等の簡易ベッドを「各避難所において備蓄し、避難所の開設時に設置する」こと、行き渡らない場合は優先する者(高齢者、障害者、女性等)への提供、1人当たり最低3.5㎡の居住スペース、トイレは初期段階で50人に1基・女性用と男性用の割合3対1、運営責任者への女性の配置を挙げています。
自治体・企業の担当者は何を準備しておくべきですか?
「開設時に設置」を実行できる備蓄数・保管場所・手順書・年1回の訓練、不足分の民間協定です。Ten All Ten Pillar株式会社(奈良県天理市)は、指針が挙げる間仕切り用パーティションと簡易ベッドに対応する製品として、ポップアップ式プライバシーテントシェルパー(約1分で設営・収納)と折りたたみ式簡易ベッドシェルベッド SBOT70(約10秒で組立・耐荷重300kg〔7日間〕・1台約6.3kg)を自治体向けに提供しています。
よくある質問
Q. 防災庁はもう発足していますか?
A. 内閣官房の防災庁設置準備ページによれば、防災庁設置法は令和8年7月17日に公布され、2026年9月時点では設置準備の段階です。
Q. 避難所の環境に法律上の義務はないのですか?
A. 災害対策基本法第86条の6は市町村に避難所の生活環境の整備を求めており、内閣府の取組指針はその取組の参考として策定されています。
Q. 段ボールベッドの全員分確保は義務ですか?
A. 指針は備蓄と開設時設置を重要とし、行き渡らない場合の優先提供と民間協定による調達を求めています。全員分の確保を義務づける規定ではありません。
まとめ
「防災庁が全国一律基準を策定した」という情報は確認できません。今ある国の指針を計画に落とすことが、避難所の質を上げる現実的な一歩です。出典:内閣府(防災担当)避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針(令和6年12月改定・PDF)/内閣官房防災庁設置準備