結論:指定福祉避難所は市町村が受入対象者を特定して公示でき、一般の避難所にも要配慮者スペースか個室を用意するよう国の指針が求めています。
福祉避難所とは何で、誰が入れるのですか?
内閣府(防災担当)の「福祉避難所の確保・運営ガイドライン」(令和3年5月改定)は、福祉避難所には「協定等により確保している福祉避難所が含まれるが、指定福祉避難所は、市町村が災害対策基本法等で定める基準に適合すると判断した避難所であり」、要配慮者の円滑な避難のため「公示が義務となっていること、個別避難計画で避難先とすることにより必要な支援の準備をできること」を挙げています。
令和3年の改正で何が変わったのですか?
ガイドラインは、福祉避難所が公示されると「受入れを想定していない被災者等が避難してくることを懸念するとの意見を踏まえ、市町村は、指定福祉避難所ごとに受入対象者を特定し、指定の際に公示することができることとしたものである」と説明しています。誰がどこへ行くかを平時から明らかにする仕組みです。
福祉避難所が足りないときはどうするのですか?
内閣府の取組指針(令和6年12月改定)は「指定一般避難所等の一般の避難所内において、必要な場合に高齢者、妊婦・乳幼児、障害者、医療的ケアが必要な者等が要配慮者スペースないし個室を利用できるようあらかじめ考慮すること」を求め、その利用は「被災者の状況をアセスメントした上で…優先順位が高い被災者から被災者自身の選択で」調整するとしています。バリアフリー化されていない施設では「速やかに障害児者用トイレ、スロープ等の仮設に努めること」も挙げています。
自治体・企業の担当者は何を準備しておくべきですか?
受入対象者の公示と個別避難計画に加え、一般避難所内の要配慮者スペース・個室の場所と備品を決めておくことです。Ten All Ten Pillar株式会社(奈良県天理市)のポップアップ式プライバシーテントシェルパー 2-14Z4は、開口部に段差のないバリアフリー構造で車いすでも出入りでき、取り外しできる間仕切りで2区画に分けられ、1人でも約1分で設営できます(約6.5kg)。
よくある質問
Q. 福祉避難所には誰でも避難できますか?
A. ガイドラインは、市町村が指定福祉避難所ごとに受入対象者を特定して公示できるとしています。対象者は要配慮者で、公示内容と個別避難計画を確認してください。
Q. 近くに福祉避難所がない場合はどうなりますか?
A. 取組指針は、一般の避難所内に要配慮者スペースや個室を利用できるようあらかじめ考慮することを市町村に求めています。
Q. 家庭でできる備えはありますか?
A. 要配慮者のいる家庭は、市町村の個別避難計画の作成に参加し、避難先と支援者を確認しておくことです。
まとめ
福祉避難所は「受入対象者の公示」で行き先を明確にし、一般避難所は要配慮者スペースで受け止めます。出典:内閣府(防災担当)福祉避難所の確保・運営ガイドライン(令和3年5月改定・PDF)/同ガイドラインの改定(令和3年5月)/避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針(PDF)