結論:能登半島地震で石川県は、撤去前提のプレハブに加え、入居終了後に市町営住宅へ転用する木造仮設を方針化しました。仮設は「壊す」から「生かす」へ変わっています。

なぜ仮設住宅が木造・移動式に変わってきたのですか?

石川県の「応急仮設住宅(建設型)整備方針」(令和6年8月27日)は、①従来型(公有地に長屋型のプレハブや移動式・入居終了後は撤去)②まちづくり型(市街地近郊に長屋型の木造・終了後は市町営住宅に転用)③ふるさと回帰型(集落内に戸建て風の木造・終了後は市町営住宅に転用)の3タイプを基本としました。県は令和6年12月23日時点で必要戸数6,882戸すべての建設完了を発表しています。

ムービングハウスやトレーラーハウスとは何ですか?

内閣府の能登半島地震の検討資料は、工場生産型の移動式木造住宅「ムービングハウス」を「被災地に迅速に設置できる移動型の応急仮設住宅」と紹介し、100%工場で製造しトレーラーで運搬すると説明しています。輪島市マリンタウン第一住宅46戸が発災後1か月で引き渡された例も示されています。役目を終えたら移して使う考え方です。

入居者と自治体にはどんな利点と課題がありますか?

利点は「建てて壊す」無駄が減り、被災者が住み慣れた集落の近くで暮らせることです。課題は、供給量が工場の生産能力に左右され、転用前提のため恒久利用できる用地に限られることです。速さの従来型と、質と転用の木造・移動式を組み合わせるのが石川県の考え方です。

自治体・企業の担当者は何を準備しておくべきですか?

仮設入居までの避難所期間の居住環境と、木造仮設に入居した後の火災への備えを計画に入れてください。木造住戸の初期消火には設置型の消火具が候補です。Ten All Ten Pillar株式会社が扱う消火ボール(ELIDE FIRE BALL)レギュラーサイズは直径15cm・1.5kgで、炎を感知すると約3秒で作動し、有効範囲は半径約1.5m、普通・油・電気火災に対応します。なお防災庁は設置法(令和8年7月17日公布)に基づき準備段階です。

よくある質問

Q. 仮設住宅は誰が建てるのですか?

A. 災害救助法に基づき都道府県が整備します。能登半島地震では石川県が6,882戸を令和6年12月23日時点で完了しました。

Q. 木造仮設はその後どうなりますか?

A. 石川県の整備方針では、まちづくり型・ふるさと回帰型の木造仮設は入居期間終了後に市町営住宅へ転用することを基本としています。

Q. 防災庁はすでに仮設住宅の方針を出していますか?

A. 防災庁設置法は令和8年7月17日公布・内閣官房に設置準備室があります。仮設住宅に関する防災庁の方針は本記事作成時点で未確認です。

まとめ

能登半島地震の仮設住宅は、速さの従来型と転用できる木造・移動式の組み合わせに変わりました。自治体は仮設のタイプ選びと避難所環境・入居後の火災対策を一体で備えます。出典:石川県石川県応急仮設住宅(建設型)整備方針(PDF)/応急仮設住宅(建設型)について/内閣府ムービングハウスを活用した迅速かつ多様な仮設施設事例について(PDF)/内閣官房防災庁設置準備