結論:国はペットとの「同行避難」を基本としていますが、避難所で同室飼養できるとは限りません。飼育場所は避難所ごとに異なり、飼い主の備えが前提です。
「同行避難」と「同伴避難」は何が違うのですか?
環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」(平成30年3月)は、「同行避難とは、ペットと共に移動を伴う避難行動をすることを指し、避難所等において飼い主がペットを同室で飼養管理することを意味するものではない」と定義しています。一方「同伴避難」は「被災者が避難所でペットを飼養管理すること(状態)を指す」用語で、こちらも同室を意味せず「ペットの飼養環境は避難所等によって異なることに留意が必要」とされています。
国の計画ではどう位置づけられていますか?
同ガイドラインは「平成26年1月の『防災基本計画』の修正において、飼い主による家庭動物との同行避難や避難所での飼養等に関する事項が追加された」と説明し、各自治体が地域防災計画に同行避難や避難所での飼養に関する事項を盛り込んでいるとしています。「連れて逃げる」ことは国の計画にあり、どこで飼うかは各避難所のルールに委ねられています。
避難所では何に気をつければいいですか?
環境省は「避難所等においては、自治体の指示に従い、ルールを遵守し、他の避難者に迷惑をかけてはなりません。特に、避難所では動物が苦手な方やアレルギーを持っている方等への特別な配慮が求められます」としています。平時の備えとして「十分な水や食料の他、常備薬等も用意し、避難所や避難ルートを確認しておく」こと、「ペットに基本的なしつけをし」「日頃からキャリーバックやケージに入ることなどに慣れさせておくこと」を求めています。
自治体・企業の担当者は何を準備しておくべきですか?
避難所ごとにペットの飼育場所(屋内外・区画・ケージ置き場)と受け入れルールを決め、平時に住民へ周知することが第一です。人の居住区域の質も同時に決まります。Ten All Ten Pillar株式会社(奈良県天理市)は、避難所のプライバシーテント「シェルパー」と簡易ベッド「シェルベッド」を自治体向けに提供しており、世帯ごとの区画づくりに使えます(防災事業ページ)。
よくある質問
Q. ペットと同じ部屋で寝られますか?
A. 環境省のガイドラインは、同行避難も同伴避難も避難所で同室飼養することを意味しないとしています。飼育場所は避難所ごとに異なります。
Q. 何を持って避難すればいいですか?
A. 環境省は十分な水や食料、常備薬等の用意と、キャリーバッグやケージに慣れさせておくことを求めています。
Q. 避難所のルールはどこで確認できますか?
A. 各自治体の地域防災計画や避難所運営マニュアルに同行避難と避難所での飼養に関する事項が盛り込まれています。平時に自治体の案内を確認してください。
まとめ
同行避難は国の計画に位置づけられていますが、同室飼養ではありません。飼育場所のルールを平時に確認し、水・食料・常備薬とケージ慣れを備えましょう。出典:環境省ペットの災害対策/人とペットの災害対策ガイドライン 総説(PDF)