結論:国は災害用備蓄食品を入替時にフードバンク等へ原則提供しています。企業も「期限前に入替→提供→補充」の周期を決めれば、廃棄ゼロと鮮度を両立できます。

なぜ企業の備蓄食品が食品ロスになるのですか?

備蓄食品は「買って倉庫に置く」まではできても、賞味期限の管理が担当者任せになりやすく、期限切れで一括廃棄される例が少なくありません。農林水産省は「賞味期限は、食べられなくなる期限ではなく、おいしく食べることができる期限」と説明しており、期限が近い食品はまだ十分に活用できます。

国はどのように備蓄食品を活用していますか?

農林水産省の「国の災害用備蓄食品ポータルサイト」(令和8年9月4日更新)は、国の災害用備蓄食品について、入替えにより役割を終えたものを原則としてフードバンク団体等へ提供すると明記し、各府省庁の提供情報を取りまとめて公表しています。運用は「提供案件の掲載→フードバンク団体へ一斉周知→団体から府省庁へ申込」の流れです。

企業が入替サイクルを作るにはどうすればいいですか?

手順は3つです。①備蓄一覧に賞味期限と「提供予定日(期限の6〜12か月前)」を書く ②地域のフードバンクや子ども食堂、福祉施設と平時に受け渡しの窓口を決めておく ③提供と同時に同量を補充する。これは家庭向けに農林水産省が勧める「ローリングストック」(日常の食品を少し多めに買い、古いものから使い、使った分を補充する)を企業規模に広げた形です。入替日は年1回の防災訓練日に固定します。

企業の防災担当者は食品以外に何を点検すべきですか?

食品と一緒に、従業員が社内に留まる場合の寝具も点検対象です。備蓄スペースが限られる事務所では、収納の小さい簡易ベッドが向きます。Ten All Ten Pillar株式会社のシェルベッド SBCT65は収納時約55×17×17cm・約2.7kgで、耐荷重300kg(7日間)、高さは40cmと18cmの2段階です。入替日に寝具の展開訓練も行うと点検が一度で済みます。

よくある質問

Q. 賞味期限が近い備蓄食品を寄付してもよいのですか?

A. 農林水産省は、賞味期限が近い場合や過ぎたものを提供する際は「安心して食べきる目安となる期限の情報提供を行う」など配慮するとしています。受け渡し先と期限の扱いを事前に取り決めておきましょう。

Q. 提供先はどう探せばいいですか?

A. 農林水産省の「食品寄附」ページには、食品リサイクル法の定期報告でフードバンク等への寄附を報告した事業者の一覧があり、地域のフードバンク団体の情報も案内されています。

Q. 何を備蓄すべきですか?

A. 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」は、水と主食に加え、缶詰や野菜ジュースなど日常で食べ慣れたものを勧めています。

まとめ

備蓄食品のロスは「渡す先と時期を決めていない」ことから生まれます。国と同じく入替時の提供を原則にし、年1回の入替日を決めれば、企業の備蓄は捨てない備えになります。出典:農林水産省国の災害用備蓄食品ポータルサイト/食品寄附/災害時に備えた食品ストックガイド