結論:寺社やコワーキングスペースも事前に自治体と協定や届出を結べば「協定・届出避難所」になれます。国の指針は運営を地域に委ね、行政が物資で支援するとしています。
なぜ公民館以外の場所を避難先にする必要があるのですか?
内閣府の「避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」(令和6年12月改定)は、スフィア基準に沿って1人当たり最低3.5㎡の居住スペースを確保するため、指定避難所や協定・届出避難所を増やし、ホテル・旅館等への避難の準備も進めるよう自治体に求めています。学校や公民館だけでは面積が足りず、普段から人が集まる寺社や交流拠点を加えることが過密を避ける現実的な方法です。
「協定・届出避難所」とはどんな仕組みですか?
同じ指針は、指定避難所として指定していない施設であっても「発災時に近隣の人が集まると想定される場合には、事前に協定や届出を結ぶことにより、協定・届出避難所として位置付け、災害用物資を備蓄する必要がある」とし、「避難所運営は地域コミュニティに委ねることが想定されるが、行政も物資の提供など必要な支援を行う」と定めています。企業の社屋や研修施設も事前協定で活用できるとしています。
地域や施設側は何を準備すればいいですか?
手順は3つです。①施設管理者と自治会が自治体の防災担当に協定または届出を相談する ②受け入れ人数・鍵の管理者・開放の判断基準を紙1枚で決める ③自治体の物資支援と分担して水・トイレ・照明・間仕切りを備蓄する。運営は地域に委ねられるため、年1回の通し訓練が要になります。
自治体・企業の担当者は何を準備しておくべきですか?
本堂や共用オフィスは広い一室が多く、世帯ごとの区画づくりが初日の課題です。工具不要の区画資材があれば地域の運営者だけで開設できます。Ten All Ten Pillar株式会社のシェルパー 2-14Z4は約200×200cm・重さ約6.5kgのポップアップ式で約1分で設営でき、中の間仕切りで単身者2名が使え、開口部に段差がないバリアフリー構造です。備蓄品目に区画資材を入れておくと、指針の「災害用物資の備蓄」を具体化できます。
よくある質問
Q. 民間の施設でも避難所になれますか?
A. 内閣府の取組指針は、指定避難所でない施設でも事前の協定や届出で協定・届出避難所として位置付けられるとしています。
Q. 協定・届出避難所の運営は誰が行いますか?
A. 指針は「避難所運営は地域コミュニティに委ねることが想定されるが、行政も物資の提供など必要な支援を行う」としています。
Q. 避難場所と避難所は同じですか?
A. 内閣府は、指定緊急避難場所を「災害の危険から命を守るために緊急的に避難をする場所」、指定避難所を「一定期間滞在するための施設等」と区別しています。
まとめ
身近な場所を避難先にする鍵は、平時の協定・届出と地域が回せる備蓄・訓練です。自治会と施設管理者が自治体へ相談することから始めましょう。出典:内閣府(防災担当)避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針(令和6年12月改定・PDF)/内閣府 防災情報のページ避難場所に関すること