結論:できた例があります。能登では水循環型の手洗いスタンドとシャワーが使われました。

断水すると何に困るのですか?

飲み水だけではありません。内閣府の資料「災害に備えた生活用水の確保について」は、令和6年能登半島地震について「断水の長期化により、飲料水の確保や、トイレ、風呂、洗濯等に使用する生活用水の確保に困難が生じ、被災者にとって厳しい避難生活が長期にわたって続いた」と記しています。飲む水と、流す・洗う・浴びるための水は別に手当てが要る、ということです。

現地では何が使われたのですか?

同資料は生活用水の取組として「ため池等の水を浄化できる可搬式浄水設備による応急給水支援」「雨水貯留槽を活用し、トイレの洗浄水として利用」「地域住民や事業者による主体的な所有井戸の開放」「水循環型手洗いスタンドの活用」を挙げています。入浴では「断水時でも使用可能な水循環型シャワーシステムの活用」、洗濯では「移動式ランドリーカーの派遣」が挙がり、写真には水循環型手洗いスタンド(志賀町)、水循環型シャワー(珠洲市)、ランドリーカー(輪島市)が示されています。

全国の避難所では足りているのですか?

足りていません。同資料が示す令和6年11月1日現在の調査では、全国82,820か所の指定避難所のうち、飲料水を確保しているのは56,937か所(68.7%)ですが、入浴・洗濯等の生活用水を確保しているのは18,356か所、割合にして22.2%です。資料自身も「更なる確保に向けた取組が必要!」と記しています。防災基本計画も、井戸や湧水の登録制度など代替水源の確保に努めるよう市町村に求めています。

自治体・企業の担当者は何を準備しておくべきですか?

手洗い・シャワー・着替えの設備は、置く場所の目隠しとセットで初めて使えます。Ten All Ten Pillar株式会社(奈良県天理市)のポップアップ式プライバシーテント「シェルパー 2-14Z4」は工具もパーツも不要で約1分で設置でき、重さ約6.5kg、展開時 約200×200cm・高さ約160cm、中の間仕切りは取り外せ、開口部は段差のないバリアフリー構造です(防災事業ページ)。

よくある質問

Q. 家庭では何を備えればよいですか?

A. 飲み水とは別に、流す・洗うための水です。内閣府資料が挙げる雨水貯留槽や井戸の活用は自治体の話ですが、家庭でも風呂の残し湯やポリタンクなど、生活用水を別枠で考えておくと差が出ます。

Q. 水循環型の設備は全国にあるのですか?

A. 普及状況を示す公的な統計は確認できていません。確かなのは能登半島地震で現地に投入された実績と、生活用水の確保率が22.2%という調査結果までです。

まとめ

飲み水の備蓄は進んでいます。次は「流す水・洗う水」を誰が用意するかです。出典:内閣府災害に備えた生活用水の確保について