結論:国の指針は、感染症を発症した避難者や疑いのある者の専用スペースか個室を確保し、動線計画を専門家に確認し、発熱者にも同様に対応するよう求めています。
なぜ発熱者を分ける必要があるのですか?
内閣府(防災担当)の「避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」(令和6年12月改定)は「感染症を発症した避難者や疑いのある者の専用のスペースないし個室を確保することが適切であること」と定め、「発熱した避難者についても、同様の対応を行うよう努めること」としています。体調の悪い人を早く分けることが本人の安静と周囲の健康の両方につながります。
専用スペースはどう設計すればいいですか?
指針は「動線計画を含め、施設の利用計画について、必要に応じて専門家の確認を受けること」を求めています。一般の避難者と交わらない出入口とトイレ、専用スペースまでの経路を平時の施設図に落としておくことが基本です。区画に使うパーティション等は「各避難所において備蓄し、避難所の開設時に設置する」ことが重要とされており、発熱者用の区画も開設と同時に立ち上げられるよう備えておきます。
発熱者が出たあとは何をしますか?
指針は「感染症の種類に応じ、保健所や医療機関等と連携して、病院等への移送を含め、必要な対応を行うこと」とし、「被災者自身の希望に関わらず個室への入室等を要する場合もあるため、被災者の理解に努める」ことを求めています。日常の運営では「避難者に問診や検温を行うなど、避難者の健康状態を確認すること」、巡回で「被災者の体調の変化への気づき等が行えるように体制を構築」することが挙げられています。
自治体・企業の担当者は何を準備しておくべきですか?
専用スペースの場所と動線を施設図に記し、検温・問診の手順、保健所への連絡先、個室として使える備品の数を運営マニュアルに書き込んでください。Ten All Ten Pillar株式会社(奈良県天理市)のポップアップ式プライバシーテントシェルパー 2-14Z2は1人用(約200×200cm・高さ約160cm・約6kg)で、工具なしに約1分で設営・収納でき、体調不良者の専用個室を体育館の中にすぐ用意できます。
よくある質問
Q. 発熱したら必ず個室に入らなければなりませんか?
A. 指針は、感染症の種類に応じて本人の希望に関わらず個室への入室等を要する場合もあるとし、被災者の理解に努めながら保健所や医療機関と連携するよう求めています。
Q. 動線の分け方は誰が確認しますか?
A. 指針は、動線計画を含む施設の利用計画について必要に応じて専門家の確認を受けることを求めています。
Q. 家庭でできる備えはありますか?
A. 体温計・マスク・手指消毒液を非常持出品に入れ、体調不良時に自宅で過ごせる水と食料を備えることです。
まとめ
発熱者の専用スペース、専門家が確認した動線、保健所との連携の三つを開設前に決めておきます。出典:内閣府(防災担当)避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針(令和6年12月改定・PDF)/避難所の生活環境対策(内閣府)