避難所での「静かな死」を防ぐために、知っておくべきことがあります。

【エコノミークラス症候群とは】
エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)とは、長時間同じ姿勢でいることで足の静脈に血栓が生じ、それが肺に詰まる危険な状態です。飛行機の狭い座席だけでなく、避難所の床や車中泊でも同様のリスクがあります。

【なぜ避難所で起きやすいのか】
避難所では、スペースの制約から体を伸ばして休めないことが多く、水分摂取も控えがちになります。トイレが遠い・不衛生という理由で水を飲まない避難者が多く、これが血液の粘度を高め、血栓リスクを一気に上昇させます。

【予防のための具体的な対策】
こまめな水分補給と、1〜2時間ごとに足首を動かすストレッチが基本です。弾性ストッキングの着用も効果的で、避難所での標準的な備蓄品として配布が進んでいます。保健師による定期巡回も、早期発見と予防指導の両面で重要な役割を担います。

【具体例】
ある避難所では、保健師が毎朝「足首体操」の時間を設け、全員で一斉に行う習慣を作りました。参加者からは「体が温まって気持ちが前向きになった」という声も上がり、身体的な予防と精神的なケアを同時に実現しました。

【まとめ】
エコノミークラス症候群は、知識と少しの行動で防げる「関連死」です。避難所での生活が長引くほどリスクは高まります。水を飲み、体を動かす習慣を、避難生活の「ルーティン」として定着させることが命を守ります。