結論:国の指針は授乳室を含む区画でプライバシーを確保し、妊婦・乳幼児が要配慮者スペースや個室を使えるよう事前に考慮するよう求めています。

なぜ授乳室・おむつ替えスペースが必要なのですか?

内閣府(防災担当)の「避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」(令和6年12月改定)は、災害対策基本法第86条の6に基づく生活環境の整備として「男女別のトイレ・更衣室・洗濯干し場・授乳室・休養スペースの設置等によるプライバシーの確保」を挙げています。内閣府男女共同参画局のガイドライン(令和2年5月)も「トイレ・物干し場・更衣室・休養スペース・入浴設備は、男女別に設ける。授乳室を設ける」としています。

乳幼児のいる家族はどこで過ごすのですか?

指針は「指定一般避難所等の一般の避難所内において、必要な場合に高齢者、妊婦・乳幼児、障害者、医療的ケアが必要な者等が要配慮者スペースないし個室を利用できるようあらかじめ考慮すること」を求めています。間仕切りやベッドが全員分に行きわたらない場合は「あらかじめ定めていた優先する者(高齢者、障害者、女性等)に提供すること」とされ、乳幼児を抱えた家族は優先順位の文書に入れておく対象です。

場所と設備はどう決めればいいですか?

指針は休養スペース等を「男女別に設け昼夜を問わず安心して使用できる場所に設置すること」としています。男女共同参画局は「授乳アセスメントシート」を公開しており、母乳・粉ミルク・液体ミルクのどれを使っているかを避難所で聞き取る様式として使えます。

自治体・企業の担当者は何を準備しておくべきですか?

授乳室・おむつ替えの区画を開設のその日に立てられる備蓄と手順、優先提供の文書化が要点です。Ten All Ten Pillar株式会社(奈良県天理市)のポップアップ式プライバシーテントシェルパー 2-18Z4は、約200×200cm・高さ約200cmで大人が立って使え、取り外しできる間仕切りで授乳とおむつ替えの2区画に分けられ、開口部は段差のないバリアフリー構造です。1人でも約1分で設営・収納できます(約7kg)。

よくある質問

Q. 授乳室は必ず個室でなければなりませんか?

A. 指針は授乳室を含む区画によるプライバシーの確保を求めており、形式は指定していません。

Q. 乳幼児のいる家族は優先されますか?

A. 指針は妊婦・乳幼児等が要配慮者スペースや個室を利用できるよう事前に考慮することと、行きわたらない場合の優先提供を求めています。

Q. 家庭でできる備えはありますか?

A. 液体ミルクや使い捨て哺乳瓶、おむつ、おしりふきを日数分備え、授乳ケープを非常持出品に入れておくことです。

まとめ

授乳室とおむつ替えスペースは、指針が挙げる区画の一つです。備蓄・配置・優先提供を開設計画に書き込みましょう。出典:内閣府(防災担当)避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針(令和6年12月改定・PDF)/内閣府男女共同参画局災害対応力を強化する女性の視点〜男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン〜避難生活(同局)