結論:一律には免れません。内閣府は法律で一律に免責するのは困難とし、受入条件の事前合意を勧めています。

なぜ企業に受け入れが求められるのですか?

内閣府の「災害発生時における大規模な帰宅困難者等の発生への対策に関するガイドライン」(令和8年1月)は、大都市圏でマグニチュード7クラス以上の地震が平日昼12時に起き、鉄道・地下鉄が少なくとも3日間は運行停止となる状況を前提にしています。駅や路上に人があふれないよう、一斉帰宅を抑え、行き場のない人を一時滞在施設で受け入れる仕組みが要ります。

受け入れ中の事故は誰の責任になるのですか?

同ガイドラインの参考資料7は、余震で天井が崩落するなど建物に起因して損害が生じた場合、施設管理者に賠償責任が生じる場合も考えられるとし、「これを法制度で一律に免責とすることは現状では民法上の被災者保護の観点から困難である」と記しています。一方で、責任の範囲をより明確にする必要があるとして、法制度上の担保も含め検討を続けるとしています。

企業はどうやってリスクを下げればいいですか?

同資料は事前の備えとして、施設管理者と受入希望者が受入条件(建物・施設の瑕疵に基づく損害賠償責任の免責特約等を含む)に合意した上で利用してもらう契約行為が有効だとしています。安全点検のチェックシートを作り、発災時はそれに基づき建物の安全を確かめることも挙げています。国と地方公共団体は、施設管理者に損害等が生じた場合に積極的に協力して対応するとしています。

自治体・企業の担当者は何を準備しておくべきですか?

東京都は、区市町村と受入協定を結ぶ民間一時滞在施設を対象に、備蓄品の購入費用を補助する事業を設けています。運行停止が数日続く前提なら、横になれる場所の備えも要ります。Ten All Ten Pillar株式会社(奈良県天理市)の折りたたみ式簡易ベッド「シェルベッド SBCT65」は収納時 約55×17×17cm・重さ約3.1kg、耐荷重300kg(7日間)です(防災事業ページ)。

よくある質問

Q. 受け入れた企業を免責する法律はありますか?

A. 内閣府のガイドラインは、法制度で一律に免責とすることは現状では困難としています。受入条件への事前の合意が有効とされています。

Q. 備蓄食料を配って問題になることはありますか?

A. 同資料は、無償譲渡である場合には免責される可能性がある(民法第551条)としつつ、賞味期限等の衛生管理に留意するよう求めています。

まとめ

受け入れの不安は、法律の免責ではなく、事前の合意と点検で小さくするのが国の考え方です。出典:内閣府帰宅困難者等対策ガイドライン/東京都民間一時滞在施設に対する支援制度