結論:目安は災害発生当初が避難者50人に1基、長期化すれば20人に1基。女性用と男性用の比率は3対1です。

トイレは何基あればいいのですか?

内閣府(防災担当)の「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」(令和6年12月改定)は「市町村は、スフィア基準に沿って ・災害発生当初は、避難者50 人当たり1 基 ・その後、避難が長期化する場合には、20 人当たり1 基 ・女性用と男性用トイレの比率 3:1 ・トイレの平均的な使用回数は、1日5 回 として、備蓄や災害時用トイレの確保計画を作成すること」と示しています。

その数はどう計算するのですか?

同ガイドラインは目標とするトイレの数を「最大想定避難者数(a)÷ 50」と示し、「過去の災害やスフィア基準等から、避難者50 人あたりに便器が1 つあると、トイレに長い時間並ぶことなく使用することが可能となり、被災者の健康管理上、確保を目指しましょう」としています。過去の災害では阪神・淡路大震災が約75人に1基、雲仙普賢岳噴火災害が約120人〜140人に1基でした。

防災庁がトイレを届けてくれるのですか?

まだそうなってはいません。内閣府「令和7年版 防災白書」によれば「令和6年11月1日には内閣官房に防災庁設置準備室が発足した」段階で、「令和8年度中の防災庁設置のスケジュールが示された」とされています。設置後は「大規模災害時には政府の災害対応の司令塔機能を担う」ことが目指されていますが、いま避難所のトイレを確保する責任は市町村の計画にあります。

自治体・企業の担当者は何を準備しておくべきですか?

最大想定避難者数を50で割った数を出し、既設の洋式便器の数を引いて、不足分を備蓄と協定で埋めてください。同ガイドラインは女性用トイレを男性の3倍設置し、建物内のトイレを優先して障害者、高齢者、女性や子供に使わせる工夫を求めています。Ten All Ten Pillar株式会社(奈良県天理市)は、工具もパーツも使わず約1分で設置でき、バリアフリー設計のポップアップ式プライバシーテント「シェルパー 2-14Z2」を、着替えや目隠しの個室として提供しています(防災事業ページ)。

よくある質問

Q. バリアフリートイレも50人に1基の中に含めるのですか?

A. 含めません。ガイドラインは、バリアフリートイレは個数に含めず、避難者の人数やニーズに合わせて確保することが望ましいとしています。

Q. すべてを備蓄でまかなうべきですか?

A. ガイドラインは、すべてを備蓄で賄うことは現実的ではないとして、関係団体や事業者とあらかじめ協定を締結する等の連携体制の強化を求めています。

まとめ

数の根拠は防災庁の新施策ではなく、いまあるガイドラインです。50で割る、既設を数える、不足を協定で埋める。この順に手を動かしてください。出典:内閣府(防災担当)避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン(令和6年12月改定・PDF)/内閣府令和7年版 防災白書「防災庁設置に向けた検討」