「とにかく帰ろう」という行動が、最大の危険を生む。
【帰宅困難者問題とは】
首都直下地震などの大規模災害が発生した場合、交通機関が一斉に停止し、都市部では数百万人規模の帰宅困難者が発生すると想定されています。徒歩での帰宅を試みる人々が道路に溢れると、救急車や消防車の通行を妨げ、救助活動に深刻な支障をきたします。
【企業への要請と新制度の内容】
東京都は、首都直下地震を想定した対策として、企業に対して従業員や周辺の帰宅困難者を社内に留め置くよう強く要請しています。2026年度からは、受け入れに必要な備蓄費用(水・食料・簡易トイレなど)や損害保険料の一部を公費で負担する新制度が施行されました。
【企業が果たすべき役割】
企業は単に従業員を守るだけでなく、地域の安全を支える「防災拠点」としての役割を担います。3日分の備蓄を確保し、受け入れスペースを確保しておくことが、都市全体の混乱を抑える鍵となります。
【具体例】
都内のある大手オフィスビルでは、地下フロアに帰宅困難者向けの一時滞在スペースを設け、毛布・非常食・簡易トイレを常備。年1回の受け入れ訓練を実施し、スタッフが迷わず対応できる体制を整えています。
【まとめ】
帰宅困難者対策は、企業と行政が連携して初めて機能します。「会社に留まる」という選択が、自分と周囲の命を守る最善策であることを、平時から社員全員で共有しておくことが重要です。
【取り組みを始めるために】
都市部の帰宅困難者対への第一歩は、現状を知ることから始まります。自治体の窓口や防災関連のウェブサイトで情報を収集し、地域の訓練や説明会に参加することで、具体的な行動につなげることができます。「いつかやろう」を「今日やろう」に変える意識が、命を守る力になります。